決算特別委員会・総括質問


10月23日に行なわれました、決算特別委員会における

総括質問を掲載いたします。大きく5項目にわたり質問いたしました。

収納率向上について

特別区税や国民健康保険料は、昨年度と比較して、滞納者の増加や景気低迷による収入未済が増え、収納率が低下している。本区における様々な取組みについては理解しているが、それでも収納率が低下しているのは、収納率を上げる対策をどれだけ深く実行してきたのかという点にあると考える。そこで、収納率を上げている他の自治体の例を踏まえ、本区においての徴収に対する心構えや決意を区長に伺う。また、収納率向上のために、今後どのような対策を進めていくのか、所見を伺う。

{区長答弁}

本区の特別区民税や国民健康保険料等につきましては、景気低迷等により、滞納者の増加や収納率低下などの課題がございます。収能率向上は、財源の確保および公平性の観点から極めて重要でございます。そこで、収納につきましては、新たな滞納を生じさせないことを基本といたしております。具体的には、他の自治体の取組みを参考にしつつ納期内納付を強く呼びかけていくとともに、未納者への早期の電話や文書による催告、休日開庁での納付相談を行なうなど、未納者との接触により、滞納防止を強化しております。それでも滞納が生じた場合には、給与や預貯金等の財産調査を行い、滞納処分を徹底してまいります。今後も、それらの業務を担う職員の研修による更なるスキル向上や東京都などの徴収部門との連携強化を行い、収納率向上に向けて全力で取り組んでまいります。

地域防災力の向上について

1.来年1月で、阪神・淡路大震災から15年が経過する。国や地方自治体は、阪神・淡路大震災の多くの教訓をもとに、それまでの防災対策を見直し、新たな対策に取り組んできた。本区は、「地域防災計画」を平成20年度に修正しているが、今後どのような取組みを行なっていくのか、区長の所見を伺う。

2.災害の発生による緊急時や非常時に、救急隊等が迅速な救命措置を取れるよう、かかりつけ医、持病、診察券や保険証のコピーなどの医療情報を収納する容器である「救急医療情報キット」を高齢者や障害者、健康に不安を抱えている人に配布することで、区民の安全・安心を更に高めることが出来ると考えるが、導入について区長の所見を伺う。

{区長答弁}

1、平成20年度に修正した台東区地域防災計画につきましては、被害想定の見直しや減災目標の設定、外出者対策や事業所、防災対策の強化等を、新たに盛り込んでおります。特に被害想定につきましては、避難所生活者が約5万7千人と倍増しており、その対策として、平成20年度から計画的に食糧備蓄の充実を図っております。さらに、減災目標である「死者の半減」「避難者の減」「外出者の早期帰宅」の達成に向け、住宅の耐震化や災害時要援護者対策。ターミナル駅周辺の混乱防止対策等に着手し鋭意その推進に努めているところでございます。今後も必要に応じ、地域防災計画の見直しを図るとともに区民の皆さまや関係機関との協力・連携のもと地域防災力の向上に努めてまいります。

2、「救急医療情報キット」についてでございます。災害時における高齢者や障害者などの、災害時要援護者の方への対応につきましては、平成19年に災害時要援護者名簿をご本人の同意のもとに作成し、警察署や消防署等と情報の共有を図っております。更に、災害発生時には関係機関等により安否確認や避難誘導、救出、救護活動などの支援を行うことができる体制の構築に向けて現在取り組んでおります。また、かかりつけ医や持病等の医療情報、緊急連絡先などをあらかじめ記載し、整理しておくことは、災害時や救急時の迅速・適切な処置に役立つものと考えております。本区では現在、これらの情報をご本人が記載する、仮称「防災安心カード」の作成を検討しているところでございます。ご提案の「救急医療情報キット」につきましては、他自治体における実施状況を調査するとともに、災害時要援護者名簿の活用や「防災安心カード」と併せ、消防署等関係機関と協議を行い、研究してまいります。

高齢者対策について

1、ひとり暮らしの高齢者は、日常生活において多くの困難を抱えている。特に、地域のなかで孤立しがちな高齢者は、援助を頼む人もいない状況となっている。そこで、生活上の簡単なサービスを提供する「高齢者身の回り応援事業」を提案する。例えば文京区ではシルバー人材センターにおいて、有料で実施している。本事業の実施について、区長の所見を伺う。

2、高齢者が日常生活のなかで突然倒れ、意思表示できない場合でも、救急隊員は、財布等を取り出し身分を確認することは許されていない。そこで、緊急時に素早い対応ができるよう、指名・緊急連絡先・かかりつけ医・血液型等の情報を専用ケースに入れ、目立つところに身につけておく「高齢者用携帯身分照会カード」の配布を提案する。本事業の実施について、区長の所見を伺う。

{区長答弁}

1、私は、ひとり暮らし高齢者が在宅で安心して生活をしていくためには、介護保険や本区独自のサービスに加えて、地域の方が高齢者の日常生活を支えることも重要であると認識いたしております。委員ご提案の事業につきましては、現在、社会福祉協議会において、実施する方向で検討を進めているところでございます。

2、高齢者の方が身分照会カードを所持することは、迅速な救急対応が期待できるなど、緊急時に役立つものと考えております。しかし、これを友好に機能させるには、関係機関との連携・調整、カードを身につける場所、記載する項目など、健闘すべき課題が数多くあるため、今後、研究してまいります。

続きは明日掲載いたします。