本日4日より、3月25日会期の50日間
台東区議会第1回定例会が開催されました。
区長所信表明(要旨)
1.はじめに
区の財政状況については、主要一般財源である特別区税と特別区交付金がわずかながら増加する見込みであるが、景気の先行きは現時点では不透明であり、これらの財源の大幅かつ早期の回復は期待できない状況である。
しかし私は基礎的自治体の長として、国の取組みを待つのではなく、行政計画を改定し、現代の社会情勢や区民ニーズを反映した取組みを着実に推進していく。
2.災害対策について
地域防災力の向上に向けては、D級可搬ポンプを全避難所に配置するなど、初期消火体制の強化を図る。また、各避難所における運営委員会設置のさらなる促進、避難所ごとの運営マニュアル作成支援、より実践的な避難所単位訓練を実施することで、避難所運営体制の充実を図る。
3.文化、観光施策について
地域のさらなる活性化を図るため、都内で初めて水辺空間を活かしたオープンカフェを隅田公園内に整備し、7月の開業を予定している。
また、この秋には保存修復工事を行なっていた朝倉彫塑館が再び開館する。開館にあたっては、多くの方にご来館いただけるよう幅広くPRしていく。
4.産業施策について
創業に向けた実践力の強化を目的とする「(仮称)したまちTAITO創業塾」を開講する。
また、本区の地域経済を支える中小企業に対し、経営力強化の支援を行うことも重要な取組みである。そのため、朝日信用金庫と協定と締結し、中小企業支援に連携協力して取組むこととした。
5.次世代の育成について
保育所待機児童への対応として、旧柳北小学校を活用し、柳北保育室を暫定的に設置する。あわせて0歳児から2歳児の保育環境の充実を図るため、共同型家庭的保育施設を誘致する。また、就学前教育・保育および子育て支援機能を一層充実するため、区内で3ヶ所目となる認定こども園の整備を進めていく。
6.まちづくりについて
安全確認などのサービスを提供する「サービス付き高齢者向け住宅」の整備促進に取組むとともに、新たなシルバーピアを三ノ輪地域に整備する。
近年課題となっている空き家について、実態調査を実施し、その適正な管理や、使用可能なものを地域資源として捉え活用する仕組みづくりについて、検討を進めていく。
7.健康・福祉施策について
新たな「健康たいとう21推進計画」に基づき、糖尿病対策、がん検診受診率の向上、こころの健康づくりの充実などに重点的に取組んでいく。
福祉施策については、地域包括支援センターの相談機能の強化を図る。そのため、高齢者総合相談窓口の体制を充実し、センター間の情報共有等を一層推進する。
8.環境施策について
各事業者団体に、区のエコアドバイザーを派遣し、業種ごとの特性に応じた省エネルギーに関するモデルの作成や講座を実施することで、より効果の高い手法を普及していく。
9.平成25年度予算案について
新年度の予算については、現在進めている将来を見据えた行財政基盤の強化へ向けた取組みの初年度として、一層の財源確保を図るとともに、これまで申し上げた施策を着実に実施するための編成に努めた。その結果、一般会計の予算額は898億円、総予算額は約1,311億円となった。